カネクリ山(郡界尾根) 2023/2/12

荒山十二神社5:30・・・千之沢小屋6:55・・・取付7:40・・・トラバースルート始め9:05・・・センノ沢右岸尾根9:30・・・山頂11:55-12:40 ・・・トラバースルート終了13:30・・・林道14:00・・・荒山十二神社16:25



 カネクリ山の山頂から

荒山十二神社先が除雪の終了点。今日はデブリ越えや急登が多いのでワカンを装着。
薄っすらと残るトレースを下弦前の月が照らしてくれ、ヘッドランプは点けずにその跡を辿る。
凍み具合はあまりよくないが、降雪量の少ない今シーズンにカネクリ山に登れるチャンスは限られており、今日はその限られた1日だ。
杉林の中や日陰になる所など雪面の変化を味わいながら、大小のデブリを越え取付に至る。

取付から見上げる斜面は、ブナやナラの混成林が広がり安心感のある登りだ。
順調に高度を稼ぎ、右手に沢が見えてきたら下り口を確認しながら、沢の中に横たわるデブリの先端を目指して下降に入る。
この沢はセンノ沢左俣の上流部で、扇形に広がった上部がカネクリ山の岩峰群である。
雪融けが進むと沢への下り口にクラックが生じるので注意が必要だ。
雪崩が起きないことを祈りつつ上部に気を配り、対岸のセンノ沢右岸尾根に上がれば一安心。
ここからの初っ端が、短いが急斜面だった為アイゼンとワカンのセットを装着し直し、再び木々の間を縫いながらの登高となる。

木々に囲まれているという安心感もありつつ、急斜面では慎重に登り、2018年以来5年振りにカネクリ山の山頂に立った。
山頂からは360度全てが圧倒的な景色で、この流域、山域の険しさと美しさを感じることが出来る。
絶景に見とれつつも眼下の水無川に目をやれば、いかにここまでの登りが急だったのかがわかる。

下りは滑落の危険が高まるが、慎重にかつ雪質を見極めながら、時にシリセードをしながら下山を楽しんだ。
雪はだいぶ緩んでいたが、幸いトラバース中にも雪崩は起きず林道に下りることができた。

重くなった雪に足を取られ、予定より遅く荒山十二神社着。
雪崩リスクの高いこの林道にはいつも緊張させられ、神社に着いてやっと下山と感じられる。