3/20 栂池高原スキー場のゴンドラの中。こらえ切れずにゲロを吐きながら(袋に)早く終点につかないかと祈るばかり。こんな悲惨な山行の始まりも久しい。
昨日の夜は会社の親睦会兼送別会でつい遅くまで飲んでしまった。「明日は大事な山行」とわかっていても、男には飲まなきゃならない時も・・・わかるよなぁ酒よ~♪♪。
なんて言い訳はたたないが、駐車場で出発準備をしていた頃はガスっていた山頂付近も、最後のロープウェーを降りるとガスの合間から眩しい陽光が照りつけて来た。
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| 栂池自然園 |
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| 白馬乗鞍への登り |
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| 地吹雪の天場 |
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| 雷鳥坂を登る |
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| 小蓮華山への登り |
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| 小蓮華山から白馬、鹿島槍方面 |
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| 天狗原から白馬乗鞍への登り(登山者が連なっている) |
「なあに、今日の登りは白馬乗鞍までだ、なんとかなるさ」と、ウィダーインゼリーや好物のドライマンゴーでパワーアップを図るがやっぱり馬力は出ない。
天狗平までは比較的穏やかな登りだが、そこから白馬乗鞍までは急登だ。
午前中の天候が悪かったせいか登山者は少ない。
女しょを先に行かせ、ステップをきってもらい、やっとのことでだだっ広い乗鞍山頂に着く。
風が結構強くガスは完全に晴れてはいなかったが、雪に覆われた白馬大池が眼下にあった。
最初、稜線への最短ルートである左のコルに幕営しようとしたが、やはり安全な小屋近くにエスパースを張った。
夕方5時、時計はかなり進んでいたが陽の光はまだ我々を充分包んでくれていた。しかし風の強さは相変らずで、まさに北風と太陽の戦い。
明日のルートを一見して、滑りは無理と判断し、ボードを張り綱固定用に転用する。
テントに入っても風が冷たいせいかなかなか温まらず、ホットウィスキーやホット焼酎で温まろうとするが、昨日の今日でアルコールも控えめにして眠りに付く。
体が十分温まらないうちに寝たせいか、女しょ2人に挟まれていたもののなかなか寝付けなかった。
(決して興奮していた訳ではない)
シュラフにもぐる前に外を覗いて見ると、快晴の空に満天の星空。まさに ♪♪風の中のす~ばる~♪♪ って感じだった。
3/21 朝起きても風は止んでいなかった。しかも、地吹雪のせいでテントの周りに雪が溜まり、4人用テントが3人用以下になっていた。
外に出てみると風はそう強くなく空は快晴だった。正面のたおやかな稜線が我々を呼んでいる。それにしてもここから見える範囲にはひとっこひとりいない。
さあ、いよいよ白馬山頂を目指す。
所々吹き溜まりはあるものの、比較的クラストしていてアイゼンの刺さりが気持ちいい。
しかし、稜線に出ると結構風が強く、陽射しは強いのだがこの風のせいで雪温は上がらず、朝からぱさぱさの雪のままで、稜線には雪煙が舞っている。
時折飛ばされそうなほどの強い風に襲われ、その度ピッケルを刺して身構える。
稜線の向こうに見える白馬主稜や、鹿島槍東尾根に馳せる思いもかき消されてしまう。
ルート上に急登はなくてもここは3000mの稜線。滑落すればただでは済まない。慎重に歩を進めるが、いっこうに弱まりを見せない風についにギブアップし、小蓮華山で前進を中止する。
風は強いが視界は抜群である。白馬岳に続く稜線が白く輝いていたが、雪煙を巻き上げているその様子は、今日のお山の機嫌の悪さを物語っていた。
明日の天候悪化も予想され、今日中の下山を決定しBCを撤収する。
大池から乗鞍に登ると、好天に誘われたスキーヤーやボーダーが山のように押しかけて来ていた。
せっかく担いできたのでここからはボードを履いたが、いかんせん昨日以上にザックが重く、急斜面でのターンがうまくできず、かなり下まで必殺「木の葉落とし」で下り、残りを何とか滑る。
天狗原からスキー場までも面白いところなれど、腐ってきた雪に重いザックで苦労する。
ゲレンデに入っても同様、転ばずとも腰を下ろしたら、ザックも降ろさなければ立てない始末。それでも何とか無事に駐車場に着き、今回の山苦行を終えたのでした。
教訓 『 滑る時の荷は軽く 』 『前日の酒は控えめに 』



